今週の一冊
「レジリエンスを育てる本」
発達障害の子の立ち直り力
藤野 博、日戸 由刈監修(講談社)
レジリエンスとは「心の回復力」「立ち直り力」のこと。ものごとが自分の思い通りにいかず、落ち込んだ時に機能します。また頑張ろうという意欲のもとになります。困難に直面しやすい発達障害の子供たちにとって必要な力です。
「レジリエンス」という概念が、精神医学や心理学の分野で注目されています。この言葉は、立ち直る力、精神的回復力、弾力性などと訳されています。現代は立ち直りの力がこれまでになく求められている時代なのかもしれません。レジリエンスは、心の「強さ」というより、「しなやかさ」というべきもの。何があってもびくともしないタフさではなく、つらい経験をしてへこんだり、落ち込んだりしても、気持ちを立て直せることにポイントがあります。(本文、まえがきより~)
私たちの日常は、うまくいったりいかなかったり、またストレスを感じながらの毎日かと思います。困難に直面した時、思うようにいかない時に乗り越える強さも大切ですが、さらっと交わす、真正面から受け止め過ぎないしなやかさも必要なのではないでしょうか。
この本は、社会の中で生き難さを感じ、落ち込んだり悩んだりしやすい発達障害の子供たちのために書かれたものですが、誰にでも思い当たるところがあるかもしれません。とてもわかりやすい内容なので一度読んでみてはいかがでしょうか。