こんにちは!メグシィです!

カウンセリングルームメグシィと、発達支援ルームからあなたへ贈るブログです。

オセロとマザーテレサ

 昨年まで教員をしていたので、休み時間、子どもたちとよくゲームをしました。トランプ、将棋、オセロ、百人一首、はたまた、コマ回し、羽子板まで、何でもやりました。いつも、本気、全力投球でやっていたので、「たまには手を抜いて、勝たせてよ」という感じでありました。

 R君なんかは、たまに勝つと、水戸黄門の節で、「人生勝ちありゃ負けもあるさ~」などと、ひやかしたりしていましたね。

 オセロもやりましたが、勝つまであきらめないG君には参りました。隅に白をおいて、それまでの黒がみんな白に変わるときの、得意そうな顔、うれしさいっぱいでした。そんな時ふと、幸せな一日は白、不幸な一日は黒ということを連想しました。

 生まれ出ることができただけで白。それから、いいことがあって、いやなことがあっても、今日、白だったらすべて白に変わるのですね。ひとつひとつの出来事が、今日の幸せのための布石だったのです。

 

 

 非常事態に治療の順位を決定するトリアージという言葉があります。助かる見込みのない患者、あるいは軽症の患者よりも、処置を施すことで命を救える患者に対する処置を優先するというものでした。

 ある人が、マザーテレサに、「いくら手当をしても絶対助からないと思われるような人ばかりを集めても、介護、看護が無駄に終わるのではないか」と、尋ねたそうです。それに対して、マザーテレサは、「生死にこだわっているわけではありません。この人たちをそのまま放置しておけないのです。最後の最後、人間として本当に出来る限り手厚い介護をしてあげたいのです。そして、人間として生まれてきて本当に良かったと思ってほしいのです。」というようなことをおっしゃいました。

 マザーテレサは、目の前にいる人間が人間を卒業する時に、幸せであったと思えるようにすることだけを願った人だったのです。優先順位はありません。

 そばにいる人の最後のコマを白くすることだけを考えた人だったんですね。生まれてからすべて悲しみ苦しみの連続だった人ほど、最後に与えられた喜びの時に限りない感謝の思いをもって、亡くなっていったことでしょう。

 私たちカウンセラーは、もしかしたら、苦しかった過去を、クライアント自らの力で、白いコマに、置き換える援助ができる仕事かもしれないと思うのです。

 みなさんのコマが今日、白でありますように。