こんにちは!メグシィです!

カウンセリングルームメグシィと、発達支援ルームからあなたへ贈るブログです。

人生相談とカウンセリング

 小学校で、教育相談を担当しているとき、校外の、全く面識のない人達が、相談したいことがあると、知人を通して、連絡がありました。そうしたことが数件続きました。自分でも今振り返ると、それは人生の転機だったのだと思います。それまでと全く違う価値観に変化したように思います。その時の相談に対する私の姿勢は、落語に出てくる、ご隠居さん。つまり、のみこみの悪い、店子に人生を諭すような、答えでした。それは、カウンセリングとはかけ離れたものでした。

 

 カウンセラーとして、もっともふさわしくない職業はと言われたら、教師を筆頭にお坊さん、たよさん等、他の人から、「どうすればよいですか」と聞かれたときに、こうすればいいんです。こうやって生きていくのが正しいんです。こうしないと後で苦労しますよ。というような人達です。

 これからわくわくする推理小説を読もうとしている人に、「はい、犯人はこの人」と言っているようなものです。ある女性から、読もうとしていた推理小説の犯人を読む前に旦那さんから教えられてしまい、家から追い出した、という話を聞いたことがあります。そういう女性の気持ちは理解できます。私も、ある意味そうした相談をやっていました。

 それは、手相や占いと同じようなものです。相談者自身で考えることなく、他の人に答えを聞いてしまう、依存体質になってしまいます。限られた時間の中での人生相談は、子ども電話相談室のように、無料でやってもよいのかなと思いました。相手の人が、その通りするとは限らないし、無料だから言う方も責任を伴わないのです。

 私のところに相談にいらっしゃった人たちは、ただで聞いてもらって悪いと思い、どうしてもお金をお出しになります。当時、私は公務員だったのでそうしたお金は受け取りませんでした。どうしても、という方には、五百円を自分の住んでいる土地の産土神社にお賽銭として奉納するようにしていただきました。

 こうして始まった人生相談でしたが、教員時代の悪癖は抜けきらず、話を聞くより、自分の考えを押し付けてしまっていました。

 カウンセリングについて、学んでいく中で、カウンセリング本来の姿に気付くことができました。つまり、自分の生き方が正しいんだと思っている人は、来談者を下に見て、来談者の中にある自分で解決していこうとする力を信じていない。非なるカウンセラーであるということです。それでは、おどして高額なお金を巻き上げる自称霊能者と変わりません。

 カウンセリングルーム メグシィのカウンセリングのはじめには、「解決する力は来談者自身の中にある」という気持ちでセッションを受けてください、という覚書をしていただいております。そこで、わたくし達カウンセラーも、来談者の思い等、否定することなく受け止める覚悟を新たにするのです。