カウンセリングの周辺〔11〕 健康ってナニ??
どこの学校でも、心身の健全な育成ということを目標にしています。その心身の、健全な育成が渋った状態の一つが、うつです。
心の病から、脳の疾患へ変化して、もう戻れません。
そして死を選ぶ人がいます。うつの人たちは、自分の存在を否定します。この学級の中に自分はいらないんだ。いてはいけないんだ。
この家に、自分はいらないんだ。
この地球上に必要とされていないんだ、という考えに至った時、死を選ぶのが、うつ死です。
そんな時「死んじゃだめ」とか「がんばって生きなさい」「もっと強くなりなさい」と言うのは、打てないバッターに「もっと球をひきつけて右方向をねらえ」と言っているようなものです。
まず、死に直面している人に、自分にとってなくてはならない存在である事を伝えることです。明日、運動会で子どもと親子種目で走らなければならない人は、死んだりしません。あなたじゃないと代わりの人がいない、という状況を作ってあげる事です。のんびりさせると死の事しか考えないのですから、遠慮なくできる、やや難しい課題を頼むことです。
人間は、自分が必要とされていると考えるとき、生き生きと動き出します。子どもでも、大人でも同じです。「Bちゃん、この感想文を書けるのは、Bちゃんしかいないからお願い。」と頼むと、なんとか動き出すのです。うつの人には、他の人から喜ばれる体験を、次々に依頼し、感謝することです。そのつながりの中で、生きる喜びに気づくのです。喜ばれる中で、生きるエネルギーが受電されていきます。私が知っているHさんは、家の中では誰からも相手にされず孤独でしたが、時間があれば、クリスチャンだったのに、黙々と神社の草取りをして一日を過ごしていました。そして百歳の県知事表彰を受け天寿を全うしました。すごい人です。神様から喜ばれている人でした。周囲の人に、何も語らず、生き方を示した人でした。
どんなにかなしくても、
どんなにくるしくても、
長い坂道を登るのは、あなた一人じゃない。
同行二人。
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