備えあればシリーズ〔1〕「私の財産の状況では、揉め事なんて関係ないと思っていたのに…」
「私の財産の状況では、揉め事なんて関係ないと思っていたのに…」
ライフコンサルタントの藤間徳行です。
亡くなられた佐藤(仮名)さんの財産は、預貯金少しと佐藤さんが住んでいたご自宅のみ。佐藤さんの相続人は奥様が既に亡くなられていたために、長男さん、次男さんのお二人で、長男さんが佐藤さんと同居という状況でした。
財産の分割に関して、長男さんのお考えとしては、同居していた長男さんがご自宅とその土地を相続し、次男さんがいくらかなりの現金を相続することでスムーズにお手続きが済むはずでした。
ところが、次男がこう言いだしました。「兄さんと僕とは同じ割合で相続する権利があるはず。兄さんに比べて僕の相続する財産はあまりにも少ないので、ちゃんと公平にしてほしい。」と。
確かに評価額からすれば、次男さんの言うとおりでがありますが、佐藤さんとしてはご自宅やその土地を売却するわけにはいきませんし、かといって代わりに支払う現預金もありません。
話し合いは平行線のまま折り合わず、最終的には長男さんが折れて、おおむね同じ割合となるよう、ご自宅とその土地を共有するという、将来に不安を残す形の遺産分割となってしまいました。
そして数年後、心配していた不安が現実のものとなりました。次男さんがご自身の持ち分を売却したいと言ってきたのです。それが無理なら自分の持ち分を長男さん買い取って欲しいと。
やむにやまれず、長男さんは、次男さんの持ち分を買い取ることにしましたが、このような状況で兄弟の仲が円満に続くわけがありません。
「財産分けのトラブルなんて、一部の資産家の方だけのお話だと思っていたのに…。」と、嘆いてみても取り返しのつかない大変残念な相続となってしまいました。
もし佐藤さんがお元気なうちに、ご自身の相続について意識していただき、現状を把握したうえで、トラブルになりそうな点について、事前に何らかの対処をすることができていれば、また違った結果を迎えることができたかもしれません。
財産が多いからトラブルになるのではなく、場合によってはこのような一般的なケースであってもトラブルになる可能性があるということがお分かりいただける事例かと思います。
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長い坂道を登るのは、あなた一人じゃない。
同行二人。
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