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HELLO!カウンセリング〔16〕 遠田のかわ(は)ず・いざ生きやめも

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 カウンセリングの周辺から、HELLO!カウンセリングに題を変えました。これからもよろしくお願いします。

 今日はローカルな話題です。

 山形県立鶴岡病院から、金峰少年自然の家に向かう道を夕方から夜中にかけて歩いて行くと、不思議な感覚に襲われます。それは、幽霊なんかではありませんのでご心配なく。その道の左右は一面水田です。そして、前方には金峰山、左右には小高い丘があります。ここはあまり車が多くありません。さあ、ここに立ち目をつぶるとどうなるでしょう。

 地面から湧き上がり、山に反射して天からも降る如く、蛙の声が直に皮膚を震わせます。何千何万等というものではありません。無限の蛙が空気を振動させ、自分の体も、宇宙の中の空気の波動になったように錯覚します。メスを求める求愛の声です。そんな中、ふと人間の意識に戻ると、斎藤茂吉の歌が心に浮かびます。四年生の国語の教科書に載っています。

 

 死に近き母に添い寝のしんしんと 遠田のかはず天に聞こえる

 

 死に近きという言葉から、私自身四十代の初めに、二カ月程入院した事が思い出されました。内科に一カ月、その後消化器外科で手術をして一カ月でした。N県内に十余ある県立病院から送られてくる癌患者の専門の処置センターだったので、あらゆる癌患者が集まります。

 夜の八時九時過ぎからお医者さんが来る時は、集中治療室のどなたかが危険な状態である事も分かるようになりました。病気の方の、うつ的な病状というのも見ました。手術が怖くて、脱走する方もいらっしゃいます。その病院では、消灯時刻はあってないようなものでした。夜中の一時二時までも、テレビを見ている人もいます。みんな癌患者なので、生きている間に好きな事をさせてあげようという心遣いだったのだと思います。カーテン越しに泣く声も聞こえます。その時、患者さんの家族の苦しみ、患者さんの悲しみも知りました。ある日、私と同じように、膵腫瘍の四十代の男性が、奥さんと中学校の息子さんと三人で私の斜め向かいに入室してきました。その方のベットにはテレビもありましたが、テレビを見る気力も無いようでした。手術をする前に、集中治療室に入ってしまいました…。

 入院なさっている方に、この蛙達の声を聞かせてあげたいと思うのです。無限の蛙達が「生きてる生きてる」と、天に向かって生の讃歌を奏でているようです。

 様々なうつの症状がありますが、患者さんを抱える家族の方の介護うつも心配です。その後、私自身癌センターから生還しましたが、癌患者を抱える立場になりました。

 この合唱が終わると、もうすぐおたまじゃくしが生まれます。

 

 

 

どんなにかなしくても、

どんなにくるしくても、

長い坂道を登るのは、あなた一人じゃない。

同行二人。

 

 

 

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