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カウンセリングの周辺〔15〕 障がいをもつ子のお父さんお母さんへ

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一冊の本の一節が、私のそれまでの先入観を変えたという思い出があります。月刊誌「致知」2010年8月号106ページに、鈴木秀子氏の連載が載っていました。その中の一節です。鈴木氏は、茂木健一郎氏との対談をきっかけに次のように述べています。以下、長いのですが…

茂木さんのお話をきっかけとして、私は一つのことに思いを巡らせました。これまで多くの人とのご縁をいただいてきましたが、その中には「この人は何かしみじみとした深い人間味を持っている」と感じさせる人がいます。仕事ができるとか、社会的に何か貢献したとかいうことではありません。それとはまったく異なる次元で、深い魅力のある人たちが何人もいるのです。
そういう人たちの共通項は一体何だろうかと、一人ひとりの顔を思い浮かべていった時、あることに思い至りました。皆さん、障害のある方が家族にいる、ということでした。
私たちの家庭は多かれ少なかれ、何らかの問題を抱えています。子供が非行に走るケースも少なくありません。我が子を更生させる家族の努力は涙ぐましいものがあり、それだけに苦労を乗り越えた両親にはとても素晴らしい人間的魅力を感じます。
しかし、障害のある人を抱える家族の魅力はまた質が違うのです。静謐というのでしょうか、何ともいえない深い静けさのような魅力が備わっているのです。
私が思うには、障害のある子が誕生したと知った時、それまでの家族の喜びや希望は一転、失望のどん底に落ちてしまうことでしょう。「自分は何も悪いことはしていないのに、どうしてこういう目に遭わないといけないのか」と神仏を恨んで自暴自棄になってしまう人がいるかもしれません。
しばらくは、泣きながら子育てをする日々が続き、先の見えない絶望感とあまりの悲しさゆえに「いっそこの子と一緒に死んでしまいたい」という思いがわいてくることもあると思います。
しかし、そういう状況をジッと堪え忍んでいる時、多くの人はある心境に達するといいます。「どんなにあがいてみたところで、思うように知能が発育しない我が子を変えることなどできない」と、自分たちに与えられた環境を受け入れ、そこにどっしりと心を落ち着かせるようになるのです。
「障害は一つの個性なのだから、この子はこの子のままでいいんだ」と思いが定まった時、不思議な心の変化が起こってきます。
「なぜ我が子だけが」「なぜ自分の家庭だけが」というそれまでの思いが消え、神様がその子にだけ備えてくれた純粋で明るい心、ほかにはない長所が見えるようになるのです。
一生背負わねばならない障害はあるものの、かけがえのない我が子を授けられた神の恵みに深い感謝の思いが湧いてくるようになるのは、この心の逆転現象が起きてからです。
そして長い年月の間に「この子がいてくれたおかげで、家族はいつも幸せでいられる」という感動を何度も味わう中で、同じ環境にある人々の苦しみが理解でき、心から共感し合い、お互いに手を差し伸べるようになります。
障害者のいる家族が深い人間的魅力を持つようになるのは、そういう尊い人生体験を経たからだと思います。神様の愛がその人たちを通して現れるような、高い境地に至るのです。

 

この文が出た時、その文と合致する現実があると確信しました。今でも信じています。

 

 

 

どんなにかなしくても、

どんなにくるしくても、

長い坂道を登るのは、あなた一人じゃない。

同行二人。

 

 

 

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