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HELLO!カウンセリング〔22〕奇跡的な事はたくさんあるものです

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 その学校に赴任したのは、三十代でした。一学年上に、筋ジストロフィーのB君がおりました。B君は、校内で車椅子生活でした。何年生きられるか分からないが、生きている間は精一杯生きていって欲しいというのが、お母さんの願いでした。私は、B君と同じ町担任だったので、お母さんと話す機会もありました。

 B君の学年が、金峰の自然教室に行く事になりました。その学校は、二年生が二泊三日、四年生四泊五日、五年生二泊三日、だったと思います。五年生になると、飯盒でご飯を炊く事がスイスイできるようになっていました。

 B君が四年生の時、その学年に私も手伝いで同行しました。プログラムの中に、早朝登山があります。自然の家から山頂までのコースは、普通の人の通る登山口と違って、傾斜が急なのです。鎖を伝って登るところもあります。B君は、自然の家で待機になるだろうと思っていました。ところが、担任の先生は自分が背負って登らせると言うのです。B君は、体重こそ四十キロそこそこだったと思いますが、何せ山道です。危ないから止めた方がいいというのが常識です。しかし、若い人間は時々非常識な事をしてしまうものです。お家の方達も、登らせたいという気持ちだったのでしょう。一生に一回、今しかないという気持ちだったでしょう。これ以上体重が増えたら、もう無理です。 

 一年から六年までの体力モリモリの男の先生が、おんぶするお手伝いとして選ばれました。何故か、たまたま私もその中の一人に入っていました。

 担任の先生がばてると次の先生、その先生が倒れると次の先生…という風に四人位の先生が登りで交代しました。帰りは残ったのが私だけだったので、一人で戻ってきました。おんぶ紐で背負って、何とか下りてきました。自然の家に着いた時、B君の顔には葉っぱで切れた傷が無数にあり、血がにじんでいました。私としては、兎にかく、あっちの枝こっちの葉をつかんで、滑り落ちないようにするだけで精一杯でした。あの時はやせ我慢で、一生に一回だけ体力の限界に挑戦した思い出です。

 三年程前、偶然B君のお母さんとばったり会いました。私は、悲しい知らせを予想していました。しかしB君は、高校卒業後、関東方面に就職し元気に暮らしている事を聞きました。その上、足の動きをカバーしてくれる、特殊な改造された自家用車にも乗って、福祉関係の仕事をしている事も聞きました。 

 奇跡は起きるのです。本当に生かして頂いてありがとうございますという感謝の気持ちです。

 

 

 

どんなにかなしくても、

どんなにくるしくても、

長い坂道を登るのは、あなた一人じゃない。

同行二人。

 

 

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